アーユルヴェーダ
ダイエットが第一目的ではなく心身ともに健康にする医学
今、人気があるのが、ゴマ油を使ったインド式エステのマッサージ。実は、このエステの元となっているのは、インドに5000年以上前から伝わっているアーユルヴェーダという伝承医学なのです。
アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で生命(ayus)の科学(veda)の意味。本来はやせるためのものではなく、毒素を排出し、体全体のバランスを整えて、心身ともに健康になることを目指すもの。その結果、スリムな体が手に入ります。
アーユルヴェーダでは3つのエネルギーバランスが重要
アーユルヴェーダでは、すべてのものは動きを作り出すエネルギーのヴァータ、熱をつくりだすエネルギーのピッタ、物質をつくりだすエネルギーのカパによって創造されていると考えられています。人間はだれでもこの3種のエネルギーを持っていますが、生まれつきどのエネルギーが強いかで体質が決まるのです。本来、体質は脈で判断しますが、専門的な知識と技術が必要なので、チェックテストで診断しましょう。今までの自分を振り返ってテストして。
体質チェック
当てはまる項目の一番多いところが、あなたの体質です。
| 項目 | ヴァータ | ピッタ | カパ |
| 体型 | スリム、やせ型 | ふつう | グラマー、ぽっちゃり型 |
| 肌 | 色黒で乾燥 | 柔らかい | 色白、オイリー |
| 髪 | 乾燥してパサパサ | 細くて薄い | 濃くて量が多い |
| 目 | 小さい | 鋭い | ぱっちりと大きい |
| 歯 | 不揃い | 黄色 | 白くて丈夫 |
| 体温 | 末端が冷える | ぽかぽかして高い | 全体的に冷たい |
| 体力 | 疲れやすい | 人並み | スタミナがある |
| 食欲 | 不安定で少ない | 旺盛 | 安定して適量 |
| 味覚 | 甘、酸、塩味を好む | 甘、苦、渋味を好む | 辛、苦、渋味を好む |
| 口渇 | 不定期 | よくのどが渇く | あまりのどが渇かない |
| 便通 | 乾燥して便秘気味 | 柔らかくて下痢気味 | 安定して快便 |
| 睡眠 | 短くて断続的 | 短いが快眠 | 深く長く熟睡 |
| 気性 | せっかち | 攻撃的、短期 | おおらか、愛情深い |
| 気質 | 優柔不断、心配性 | 完璧主義 | 照れ屋 |
| 動作 | 素早い | 人並み | ゆっくり |
| 興味 | 好奇心旺盛 | 人並み | ひとつのことに執着する |
| 記憶力 | 短期的な記憶が得意 | 人並み | 長期的な記憶が得意 |
| 知力 | 創造力がある | 先見性、計画性がある | 集中力がある |
| 経済状態 | 貯金がない、貧乏 | 人並み | 節約家で貯金が多い |
| ヴァータの乱れ | ピッタの乱れ | カパの乱れ |
| 黒色や褐色に舌苔(ぜったい)があったり、朝、起きたとき口の中が渋く感じる。 | 赤色や黄緑色の舌苔があったり、朝、起きたとき苦い味がする。 | 白くぬるぬるした舌苔があったり、朝、起きたとき口の中がねばり甘い味がする。 |
舌苔を見て、アーマの状態やバランスの乱れをチェック
体は温度や湿度、光、音、天体の位置、季節、食事、年齢などの外的環境や、自分の精神状態などの内的環境の影響を受け、ヴァータ、ピッタ、カパのいずれかのエネルギーが巨大になって、バランスを崩すこともあります。
すると、食べたものを完全に消化できなくなり、アーマ(未消化物)が体の中で生成されます。アーマは時間とともに毒性を持ち、血管やリンパ管に付着したり、体の弱い部分にたまり、その器官の機能を低下させ、体の不調を引き起こすのです。
朝、起きぬけに舌の状態をチェックして、苔がたくさんついているときは、アーマがたまっている証拠。また、舌苔の状態で、どのエネルギーが乱れているかを判断できます。舌苔は味覚障害や口臭の元なので、判断後は、タングスレーパーといる専用の器具やスプーンでこそげ落とすように除去しましょう。
自宅でできるエネルギーのバランスを取り戻す方法
バランスの乱れを整えるには、パンチャカルマ(身体浄化法)、ヨーガ、瞑想、ハーブ、食事療法、生活習慣の改善などの方法があります。有名なアビヤンカ(全身オイルマッサージ)とシロダーラ(額にごま油を垂らす)は、パンチャカルマの一種。
本格的なパンチャカルマを受けるには、それなりの設備や準備が必要なので、専門のクリニックで。ここでは自宅で簡単にできるバランスを整える方法を。
1.消化力をあげるショウガを、食事の30分前に取り入れる。ショウガ一片を細切りにし、塩とレモンのしぼり汁をかけたものを食べるか、お湯で煎じて飲む。またはショウガのしぼり汁大さじ1に、ハチミツ大さじ1、レモンのしぼり汁やコショウをふりかけ、少量の白湯で薄める。ただし、胃腸が悪い人やピッタが高い人は×。
2.食事中は、白湯を1杯。白湯は、やかんのふたを開けたままで20分以上沸騰させたものがベスト。ダイエットをしたい人は、水を銅製の入れものに一晩おいたものを使い、食後約30分後に白湯を飲んで。便秘は、起きぬけに白湯を1杯飲むと解消。
また、食事時間はいつも決まった時間に規則正しく取ることや、食事のボリュームは朝1:昼3:夜2を心がけ、夕食は遅くとも8時までに取ることも大切。ゆっくりと、よくかんで食べることも忘れずに。
ゴマ油のマッサージは老化防止や疲労回復にも効果大
アーユルヴェーダでは、マッサージのときにゴマ油を使います。といるのは、ゴマ油は毛穴から浸透し、約15分で骨髄まで到達して、エネルギーのバランスを整える働きがあるからです。下処理をしてから使いましょう。肌が敏感な人や、肌トラブルがある人、暑い季節のピッタ体質の人はココナッツ油やオリーブ油を使います。
ただし、食後2時間以内や、熱があるとき、ひどく疲れているとき、消化不良のときは、マッサージは避けましょう。
マッサージをするときは、部屋を暖かくしておくこと。マッサージの後は、5~10分ほどそのままにしてから、汗が出始めるまで体を10分ほど温めることも大切です。


